節税

最近の税務相談事例から:12
税務署からみた景気回復、会議費

第46号2006年1月

資金
2006年 社長の最新資金対策!
節税
最近の税務相談事例から:12 税務署からみた景気回復、会議費
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税務署から見る景気回復

国税庁が毎年11月、日本中の会社の税務申告書を集計して発表している。これをみると日本の会社全体の利益の合計が集計され、抽象論でない景気の動向が読みとれる。

昨年11月の国税庁の発表を見てみよう。

国税庁によると、昨年6月までの1年間(国税庁2004事務年度)に税務申告した法人は、過去最高の274万法人。申告所得は計43兆1736億円(前年度比11%増)で、4年ぶりに40兆円を突破した。申告税額の総額は、前年度比11.8%増の11兆1230億円。日経新聞でも公表された。

この国税庁の発表では、黒字申告の割合は31.5%(同0.7%アップ)と2年連続で増えた。景気の回復基調が鮮明になっているようだ。しかし、まだ全法人のうち、68.5%は赤字法人なのだ。

資本金1億円以上の大法人(税務署では、調査課所管法人と言います)の集計では、黒字申告の割合は、同2.3ポイント増の52.3%となった。つまり、中小企業の3割が黒字、大企業はだいたい半分は黒字と言うことだ。

全体としての赤字幅は減少していることから景気は回復基調にあるようだが、勢いのある景気回復はどうも大企業中心と言うことが感じられる。

国税庁は集計した法人所得データ

16年度
件数等 前年対比
申告件数 千件 2,740 100.5
黒字申告割合 31.5% 0.7
黒字申告 合計 億円 431,736 111
平均 千円 49,452 108.1
欠損申告 合計 億円 233,576 82.1
平均 千円 12,209 82.5

会議費の金額基準

【 Q 】

当社では、交際費の3000円基準で会議費と交際費を分けています。良いのでしょうか?

【 A 】

交際費、会議費ともに企業の営業上、必要な費用です。しかしながら、租税特別措置法により交際費の全部あるいは一部は損金に算入されません。つまり、税務上は、交際費を全額費用処理できません。

そもそも交際費に課税するかについては、当局は「企業の冗費・乱費の抑制にある」と説明しています。確かに一理あるのですが、課税当局は「取りやすいところから税金を取る」と言う識者もいます。

さて、税法では、「交際費等とは、交際費、接待費、機密費、その他の費用で、法人がその得意先、仕入先その他事業に関係のある者等に対する接待、供応、慰安、贈答その他これらに類する行為のために支出するものをいう」と規定しています。したがって、税法の交際費は経理処理された科目名ではなく実質で判断します。

実は、交際費と会議の区別ですが、明確な金額基準はありません。通常、税務上の経験則で3000円程度を一応の目安にしています。3000円の考え方としては、食事+ビール一杯程度で3000円と言うのです。ですから、「アルコールが提供されていれば即交際費である。ということはありません。通達では「通常会議を行う場所において通常供与される昼食の程度を超えない飲食物の接待に要する費用」は交際費にならないとしています。

会社とすれば、税法で明確な金額基準がない以上、社内で一定の合理的な基準を作り、継続適用することが必要です。

具体的な基準の例としては、

  1. 金額基準で一人当たり金額3000円以下である
  2. 時間帯、場所が常識的な会議である。ですから、スナックでの会議は交際費となります。