資金

2005年 社長の最新資金対策!

官民の金融機関の舞台裏を押さえながら、社長は増客に努め継続して営業利益を出し続けます。

金融機関の大きな流れ

 

今年、秋を目処に経済産業省と財務省は中小企業向けの公的信用保証を縮小する方針です。現在は原則として民間金融機関からの融資の全額を保証していますが、融資額の80%前後に保証範囲を圧縮する方向で検討しています。景気回復が続き金融危機も終息していることから、中小企業の資金繰りに与える影響は少ないとの判断からです。

また、民間の金融機関は昨今、ビジネスローン等のスコアリング方式を用いた融資商品を積極的に販売したり、商工会議所など外部機関との提携融資に力をいれました。これらのことは、金融機関が従来の担保主義から本業での返済能力に力点をおき融資を決定する傾向が強くなってきているとみることができます。

つまり、官民の金融機関とも業績の良い会社には融資を行い、業績の悪い会社には融資をしない「中小企業融資の二極化」が一層、進みます。そこで、本年度、社長に提言したい銀行対策は以下のようになります。

社長の資金4大対策

社長の着眼点1 営業利益を出し続ける

営業利益を「出す」では、ありません。「毎月、出し続ける」ことが一番重要です。そして、少なくとも前年同月より、より多く営業利益を出し、それを続けます。営業利益を出すと言うことは、日常用語で言えば「本業で利益を出す」ことです。

金融機関の舞台裏を言えば、金融機関は融資先の貸出金を営業利益額とのバランスで格付けします。ですから銀行からすれば、本業で利益がでていない取引先は、融資の対象ではなく、回収一本の対象となります。「利益なくして融資なし」の時代に入りました。金融機関は、利益=返済原資と考えます。

さて営業利益を出す方法ですが、売上増であれば

  • 「今、売れている商品・得意先に力を入れる」
  • 「イベント・セールを開催する」
  • 「間接販売(紹介・代理店・問屋)を利用する」
  • 「売れる新商品を作る、仕入れる」
  • 「自社の売りを明確にして磨き続ける」
  • 年間を通じた販売カレンダーを立案し実行 等

経営に打つ手は無限です。もっと知りたければ昨年「儲けの法則」に連載しました。ホームページでも読めるので役立てて下さい。

また、販売計画が分からなければ、経営計画書を読み返し、正月から「お客様訪問」を繰り返します。なぜなら彼氏なら彼女を、社長ならお客様を知らなければ、相手を口説けませんよね!

社長の着眼点2 キャッシュフロー経営を実践せよ!

着眼点1の「営業利益を出し続ける」ことは、キャッシュフロー計算書で言えば「営業キャッシュフロー」です。実は社長の多くは、キャッシュフロー計算書(以下「CF計算書」)を読めません。でも安心です。CF計算書は難しくありません。

CF計算書は読むことが目的ではなく、お金の残し方・生かし方を知り実行することにあります。社長は自らの決定で、手持在庫の基準を決めたり、売掛金の回収条件を再考したり、会社の現金手残りを増やしていくのです。

CF計算書では、「会社がお金を作ったり増やしたりする方法は、世の中に3つしかない。」ことを教えてくれます。営業、投資、財務の3つのキャッシュフローです。営業キャッシュフローは、商売で現金を増やす方法です。投資キャッシュフローは、資産の売却により現金を作る方法です。財務キャッシュフローは、増資や借入により現金を増やします。

  • お金の作り方は方法は3つだけ:キャッシュフロー計算書
  • 営業キャッシュフロー
  • 投資キャッシュフロー
  • 財務キャッシュフロー

どうしても、CF計算書に抵抗のある社長は、まず「資金繰り表」を読めるようにして下さい。内容は家計簿の会社版です。足し算と引き算の表が読めないと言うのは怠慢です。まず、「2カ月先の日繰り表」「6カ月先の月繰り表」を作り、先が見える経営をします。資金繰りに計画性を持たせるのです。先が読めない闇試合の経営では社長の心臓に悪いですよね。

社長の着眼点3 複数行とつき合う

得意先も仕入先も銀行もオンリーさんだと経営が非常に不安定となります。迷わず、銀行も複数行との取引を開始することが必要です。

特に金融機関との関係は、政府の方針、担当者との相性などで不安定になることがあります。金融機関同士の統合の可能性もあります。オンリーさんでは心配です。ともかく当面は、事業の安定のために取引金融機関をふやしておいた方が利口です。

社長としての基本的な考え方は、今は取引銀行を増やしておいて、絞り込みは平成17年4月以降(ペイオフ解禁後)で各行の様子を見てからが良いでしょう。

金融機関との取引は、@地域金融機関、A大手メガバンク、B政府系金融機関と分けて自社と規模的に釣り合うような地域金融機関を選択します。

社長の着眼点4 支手は出さない

会社は原則的に借金では倒れません。会社が倒れるのは手形を不渡りにした時です。支払手形のみが会社をつぶす危険のある資金調達法です。ただ、支払手形はなかなか、すぐにはなくなりません。しかし社長は2〜3年、時間をかけてでも支払手形を減らしていきます。