増販

経営計画は、売上増計画から

まずは、増販増客カレンダーを
作成する

個人は年の始めや四月前後に来年や来期の、また企業では期末に来期の計画を立案します。従来は大枠的なフレームの経営計画を立てても、現場の努力でなんとか昨年以上の成果が出たわけですが、この10年、厳しい状況が続いています。

第37号では、「経営目標=経営計画+増販増客カレンダー」ということをお話しました。

増販増客カレンダーは、通常の『待ち』の活動に加え、売上を獲得する『攻め』の仕組みを、必要な数字を明確にしながら作成します。商店であれば販売会の設定、飲食店も新メニュー披露や新装開店や周年記念行事を組込んで、お客様に来てもらえる理由をふんだんに入れます。

高額商品の販売の場合、いままでの、ご用聞き営業など『待ち』の営業では、成果が上りません。展示会、説明会やイベント、キャンペーンを実施するなど『攻め』の営業展開で、シーズン毎に、明確にスケジュール化し、そのなかで提案営業を推進します。

年間カレンダーの基本は、人の心理や習慣も重視し、それを軸に日程を明確化することです。飲食店や衣類関連などは、一般的なカレンダーの影響を充分に考えて実施すべきといえるでしょう。

飲食店では、年末年始の忘年会や新年会はかきいれどきです。さらに卒業、進学の進学期や歓送迎会のシーズンも、公務員や学生の多い町や、オフィス街では年中行事です。

こうしたイベントを明確に訴えて来店を誘います。この際、なにをすれば、どの程度数字があがるか、といった明確な方程式づくりが必要です。

図

業種別 全国各地の増販増客実例のご紹介

「増販増客コンファレンス2004・春」では、わずか数カ月で売上大変化をとげたCTPTマーケティングの実践者の皆さんより、詳細なノウハウに至る発表が行われました。当日紹介された全国からの成功事例の中から、業種別に抜粋してご報告しています。

食材卸業:
川魚卸業、提案営業で売上獲得

信州千曲川の水を使い、淡水魚の手作り商品を製造販売している株式会社カトウ。創業7年を迎えた2003年は、全国的な被害のコイヘルペスの影響で、ホテル関係の受注が2割減という厳しい状況でした。

そこでなんとか巻き返しをはかり、2005年3月までに年商2.5倍を目指すため、まずは年末にむけ、いままで行っていなかった提案営業のプロセスを組み立て、実行することにしました。

ターゲットは得意先8社。商品紹介とメニュー提案書を作成し、11月に忘年会とおせちの営業したところ、12月は昨年ゼロだった受注から、230万円を達成、大晦日もようやく終わるころ納品も終わるという嬉しい悲鳴となりました。

いままでは卸売り業者に向け、受注されたものを納品していましたが、自ら積極的にホテルのメニューの切り替え時期にあわせて働きかける攻めの営業体制が、昨年はなかった需要を生んだ好事例です。

結果12月は、従来の売上も伸び、おせちと忘年会分が上乗せされ、前年比3.7倍という売上を上げることができました。

今後も、年間販促カレンダーを活用し、季節の需要を的確にとらえながら、さらに攻めの提案営業を行っていきます。

小売業:
商売最悪期の催事販売会で『勝利の方程式』構築

秋田の高橋ふとん店は、従来から訪問販売で寝具を販売してきました。ふとんは商品サイクルが長く、1度購入すると次の購入は8年後と言われています。

厳しい売上状況を打破するため、あえて商売最悪期である2月に販売会を行うことにしました。

約6000名の顧客を分類し、今年一年間に購入したお客様、過去3年間まったく購入していないお客様を抽出し、1,000件に案内DMを出していきました。

販売会に確実に来ていただくための仕掛けも行いました。時価7〜8千円のたらばがにか、時価5千円のワインをわずか1,000円で予約していただき、販売会当日に取りに来ていただく「有料粗品」という方法です。

困ったことに、最初はDMへの反応がほとんどありませんでした。急きょDM宛先への訪問営業に切り替えたところ、1,000件中、273件の予約をいただき、販売会は約860万円の売上が上がりました。

その後も高橋ふとん店は、営業プロセスとツールを改善しながら、定期的に催事販売会を仕掛け、従来売上に確実にプラスしています。

サービス業:
当日定員達成!幼稚園の新入園児40%増

福岡市近郊に3つの幼稚園を経営している幼稚園。ピーク時より園児が300名も減少し、経営危機を感じていました。

ピーク時の在園数をめざし、ターゲットは3年保育の対象である、年少組の入園に焦点をしぼり、地域エリアの見込み層に対して働きかけることにしました。

3歳児のお母さん2,000名に向け毎月一度「森の子だより」という手作りのニュースレターを継続的に発信。誌面では幼稚園の基本方針や運動会などのイベント情報、子育て情報などを取り上げ、地域のお母さんが、「知りたい」「足を運んでみたい」…さらに「価値を実感」し「我が子を入園させてたくなる」という、サービス業の「誘客の3原則」に即しています。

重要なのは、イベントやお客様からの問い合わせ時の幼稚園側の応対です。幼稚園の先生方でプロジェクトを結成し、園内体制も確実にしていきました。

こうした活動を1年間行ったところ、11月1日の入園手続き日は、朝4時半から希望者が並び、朝8時半、定員に達し締め切るという状況となりました。この2年間で約280名の園児増を達成。校舎も増築し、先生も増えてきている状況です。

FC拡大支援機構(FCes):
3年で60店!高収益メガネ店FC展開事業

ここ1年半で急成長をとげているメガネ専門店のフランチャイズチェーン「オンデーズ」(新宿区 森部好樹社長)。広さはふつうの眼鏡店の3分の1の小規模店舗で運営可能。高品質低価格の4プライス商品、FC加盟者にとっては投資が少なく高収益であるというビジネスモデルで、消費者にもFC加盟希望者にも引く手あまたの企業です。

森部社長は旧興銀に勤めていた元金融マンで、その後ビックカメラ取締役、ビックコンタクト社長、その経験を生かし3年前自ら「オンデーズ」を立ち上げました。

そのコンセプトは、「今まで高いと思われていたメガネのイメージを変えて、年令・性別を問わずたくさんのお客様にメガネを着替えることを楽しんでいただきたい」ということ。同じデザイン100本限定のメガネが、5,000円、7,000円、9,000円、11,000円と手軽な料金で店内に並んでいます。中国での委託生産が、高品質低価格を可能にしました。

最初から800店舗を目標に起業、興銀時代の人脈を生かして第1号店はJR東京駅に直営店オープン、次いで横浜駅にFC店オープン。オープン当初から駅ビルでトップの売上実績を誇り、JRほか鉄道会社からFC加盟希望の申し入れが続きました。

最初の1年間は、鉄道会社を中心に強い信頼関係を築きながらFC展開をしてきましたが、現在は一般の事業者と手を組み全国各地で展開中。メディアに取り上げられ、知名度もかなり上がってきました。

メガネ市場は6,000億円と決して少なくない市場で、少子高齢化時代で安定しており、今後の展開が非常に楽しみな企業です。


次号も各業種のご報告を掲載します。
資料をご希望の方は当事務所にお問い合わせください。