資金

(秘)金融機関の審査の情報源!

昨今、即日回答の小口ビジネスローンがはやっています。しかし、新規の借手の申込みに対し即日融資の可否を決定するためには、金融機関個別の取引先データベースのほか、広く中小企業をカバーする共通のデータベースが必要です。今回は、金融機関の審査情報の情報源をお話ししましょう!

金融機関の信用情報の取り方も以前は民間企業と同じで帝国データバンク、東京商工リサーチなどの信用調査会社が持つ企業情報データベースを使っていましたし、また、今でも使っています。

しかし、最近は金融機関独自の信用データベースの整備が急速に進んでいます。30万件のデータを持つRDB(日本リスクデータバンク)、中小企業庁が中心となって設立し、既に160万件のデータを持つCRD(中小企業信用リスクデータベース)が代表です。そして、さらに地銀連盟、信用金庫業界でも独自のデータベースづくりを始めています。では、金融機関別の審査の外部情報源はどうなっているのかお話しします。

 

大手都銀、一部地銀

都銀は民間銀行が主導で進めているRDB(日本リスクデータバンク)より信用情報を取っています。RDBは東京都民銀行、三井住友銀行など他17社が発起人となり2000年4月に設立された株式会社です。

会員は民間金融機関を中心に、都銀、地銀、第二地銀、信用金庫、リース・商社と多岐に渡り42社で構成されています。

RDBの保有データは、事業法人・個人事業者あわせ、2003年8月末現在で約30万件(うちデフォルト先情報登録件数は約8万件)となっており、その保有データの連続性と精度の高さが売りである。

また、RDBは2001年に格付機関であるS&Pとの業務提携を行いました。利用料は年間840万円と高額で大手金融機関向きの情報源です。

信用保証協会・政府系金融機関

気になる保証協会、国金等は中小企業庁が主導で進めているCRDシステムを採用しています。

CRD(中小企業信用リスクデータベース)とは、中小企業庁の主導により2001年3月設立された任意団体です。会員は信用保証協会(52)を中心に政府系金融機関(4)と民間金融機関(48)の合計104名の正会員と日本銀行、中小企業庁、全国信用保証協会連合会等の特定機関からなっています。

中小企業金融において重要な役割を担う信用保証協会という強力なパートナーを背景に保有データ件数166万件(法人127万件、個人事業主39万件)、デフォルト情報登録件数13万件(法人10万件、個人事業主3万件)と全国291万社(平成14年度国税庁調査)ある法人企業のうち50%以上をカバーする最大規模のデータベースをもっています。年会費は400万円です。

金融機関が利用する中小向け融資のデータベース

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地銀

全国地方銀行協会加盟の地銀64行は融資先企業の「格付け」を精巧にするため、独自に信用リスク管理システムの共同開発を進めています。全行のすべての取引先の財務諸表や過去の倒産実績を集めて分析し、各行の企業格付けに生かす予定です。

地銀のデータベースは100万社を超える国内最大規模のデータベースとなる見込みで、中小企業向け無担保ローンや証券化など地銀の新規分野の開拓につなげることを目論んでいます。稼働は今年の秋を目指しています。従って、地銀間では今後、データが一元化されていきます。

銀行の行内閣付けの代表的な例

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信用金庫

信用金庫業界が個人事業者など小規模企業だけを集めた最大規模の財務データベースづくりに乗り出しました。今秋をメドに40万件以上のデータを信金の中央機関である信金中央金庫に集約し、来年までに140万件に増やします。無担保ローンの審査に利用する等、個別信金の取引先への支援に活用します。大手銀などに比べて遅れてきた中小企業の再生を加速する目的もあります。

中小企業の財務データベースには、先のRDBやCRDがあり、今までは信金も無担保ローンの審査などにこれらを使ってきましたが、中堅企業のデータも含まれているため使い勝手が悪く、利用料も数百万円で高いというデメリットがありました。そこで、今後は信金中金では実費程度でデータを提供する予定でいます。従って、信金間でも今後、データが一元化されていきます。

  • 信金データベースの概要
  • 今秋までに、全国7カ所にある信金の共同事務センターに蓄積された法人分のデータ(約40万件)を集約
  • 来年中に共同事務センターの個人事業者分データ(約50万件)を追加
  • 共同事務センター非加盟信金のデータは順次追加
  • 最終的には、140万件のデータを蓄積