節税

改正税法特集 2:土地税制 カンタン解説

減税有・増税有 今年の土地税制!

平成16年度税制改正案が国会を通りました。今回は土地税制です。今月もポイント解説です。

今回の所得税関係で住宅税制・土地税制を中心に重要な改正点がありました。不動産の譲渡を検討されている人、不動産業者の方は注意です。

なお、会社の土地譲渡は通常の法人税の税率です。法人の土地重課は停止中です。念のため。

さて、本題です。

個人譲渡税率下がる【減税】

長期譲渡所得の税率が下がりました

長期譲渡所得についての改正は2つです。税務上の長期譲渡と言うのは、今年の1月1日現在で所有期間が5年超所有の土地の譲渡を言います。

1.税率26%が、20%(所得税15%、住民税5%)に下がりました。
この改正は配当や有価証券譲渡などの資産課税と均衡をはかった形の改正です。

2.また、所得から無条件に差し引かれる100万円の特別控除が廃止されました。

長期譲渡所得の税率改正

図

短期譲渡所得の税率も下がりました

短期譲渡所得についての改正は1つです。ここで短期とは、長期の逆で今年の1月1日現在で取得後5年内の土地の譲渡です。さて税率です。

短期譲渡所得は、長期譲渡所得課税に比べ従来から重い税負担となっています。今回、長期譲渡所得の税率が引き下げられることに伴い、短期譲渡所得の課税も緩和されました。

1.税率52%が、39%(所得税30%、住民税9%)に下がりました。

短期譲渡所得の税率改正

図

ただし、短期譲渡所得のうち、国や地方公共団体などへ土地等を譲渡した場合の所得(分離短期の軽減所得)については、その所得(分離短期の一般所得)に比べ税負担が軽くなっているので注意して下さい。

土地、建物等の譲渡損失の損益通算の停止【増税】

この改正は突然の増税です。私たち専門家もビックリの改正です。

土地、建物等の譲渡所得の計算上生じた損失の金額につき、土地、建物等の譲渡による所得以外の所得(給与所得等)との相殺(損益通算)及び翌年以降の繰越控除が廃止となります。今回の改正点の最重要事項と言っていいかもしれません。

土地、建物等の譲渡損失の損益通算の停止

図

具体的にこの改正を説明すると、昨年までは、不動産を売却して損が出た場合には、この売却損は給与所得等他の所得から控除(相殺)できて、税金の還付を受けられました。しかし、今年からはこれができなくなります。

また、青色申告等をされている方についても、不動産の売却損については翌年以降繰越控除が認められていましたが、これも今年からはできなくなります。この改正は大きな改正です。

ただ、居住用財産の譲渡損については、一定の要件を満たせば、損益通算や繰越控除は可能となります。

なお、各制度の詳しい内容等につきましてはあなたの顧問税理士等にご確認ください。