節税

相続税の実際と事業承継の秘訣!

貴方は相続税、具体的に考えたことありますか?今回は社長の相続の話です。

相続の実際を知る

毎年、国税局から相続税の報告がなされています。まず、相続の実態を知りましょう。

東京国税局管内(1都3県)において、平成14年中に相続又は遺贈により財産を取得した人について、相続税の申告事績は、次のとおりでした。

  1. 当局管内の被相続人数(死亡者数)は、18万5000人であり、このうち、相続税の申告対象となった被相続人数は全体の6.7%です。
  2. 相続税の課税価格は、亡くなった被相続人1人当たり平均で2.9億円。 これを相続税額で見ると被相続人1人当たり4684万円。
  3. 財産の種類別内訳の構成比は、土地59%、家屋5%、有価証券8%、現金・預金17%、その他(生命保険金・退職金等)11%。

つまり、相続税がかかった人は約7%で、ほとんどの人に税金はかかりません。財産は土地が7割です。

相続税の仕組みは複雑ですが、大まかにいうと、相続では5000万円の基礎控除に加え、法定相続人の数1人につき1000万円については税金がかかりません。しかも、被相続人が住んでいた敷地を相続する場合、配偶者などなら敷地の評価額の二割にしか税金がかからないなどの措置があります。

税務調査の実際

相続税の調査は、収集した資料情報を基に、申告のないもの又は申告額が過少であると認められるものについて実施しました。

その調査事績は、次のとおりです。

  1. 調査は、3725件について実施し、申告漏れの割合は81%であった。
  2. 申告漏れ1件当たりの課税価格は、3222万円。
  3. 申告漏れ1件当たりの税額は783万円。
  4. 申告漏れ相続財産額を財産の種類別にみると、現金・預金49%、土地18%、有価証券11%の順となっています。

つまり、相続税の調査が有れば80%の人に申告漏れが見つかっています。

ことしの申告漏れの手口としては、多額の現預金や公社債、家族名義預金を除外する事例が目立ちました。近年の国際化・高度情報化等の影響もあり海外資産の申告漏れも増えつつあります。このため国税当局でも、海外資産の状況についても注目しており、全国の国税局・税務署にいる資産税担当の「国際税務専門官」を中心に海外送金資料をはじめとする各種資料や被相続人の生前の所得を把握・分析して実態の解明を行いました。

子に財産を残すべきか

内閣府の2001年度の調査によると、財産を残すと考えている人が約37%なのに対し、残さないと考える人は約41%でした。子どもになるべく多く残したいと考える人を男女別でみると、男性は約25%、女性は約22%と男性のほうがやや多い結果です。

子供に財産を残したい親心もありますが、 一方、「資産を残すと税金がかかり、子どもの負担になる。税金で持って行かれるぐらいなら、使い切ったほうがいい」と考える人も少なくありません。

また、相続では遺産をきっかけにしたトラブルが多くみられます。特に「義理の嫁さんが介入してくると、争いが泥沼化すます」。まさしく争族となります。

そこで、当事務所では相続で必要な対策の順序を、@もめない対策、次にA財源対策、最後にB節税対策としています。

東京地区に見る:事業承継のポイント

事業承継は会社の相続であり、単なる財産の相続に終わりません。社長としては次の諸点に留意し事業承継対策を考える事をお勧めしています。

  1. 自分の息子が経営者であれば理想でしょう。確かに優秀な後継者は数多くいます。
    しかし、残念な事ですが、「事業の承継者≠相続人」となることもあります。つまり、かわいいが馬鹿息子に事業は継がせない。継がせる場合には、息子に赤いジュウタンをしかず、厳しく育てることが必要です。なぜなら、「世の中に出てビジネスでお金のぶんどり合戦をするのには、でボンクラ2代目では、経営は難しいことが多いのです」多くの事例を見ての私の実感です。この場合、先代は会社承継と財産承継を分けて考えます。
  2. 事業承継は、先代が元気なうちに行うとうまくいくことが多いです。先代と息子で一緒に経営計画書を作り、経営計画発表会で世代が移るイベントをしっかり行います。
  3. 子供が複数の場合は、もめないように遺言状を残しておきます。
    また、分割協議を申告期限までにしていないと、配偶者の軽減、小規模宅地の特例が使えないで注意しましょう。
  4. 会社の株式の評価については、未公開株の評価のポイントは、例外的な株式の評価方法(配当還元方式)をいかに使うかがポイントとなります。
  5. 相続税自体の話は、まず自分の財産の把握から行います。評価は顧問税理士に相談します。
    このとき、もめない対策、財源対策、節税対策を中心に相談するのがコツです。