節税

税務調査対応の秘訣 4:
税務署との交渉ノウハウ!!

第21号2003年12月

資金
取引金融機関の経営方針・信用力を知る!
節税
税務調査対応の秘訣 4:税務署との交渉ノウハウ!!
増益
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増販
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さて、前月号では自分の会社に税務調査官が来て、帳簿等の調査を始めました。

調査二日目

調査官が税務署に戻り、「明日はここを調べろ」とか統括官(上司)の指示を受けます。

そこで次の日は、次の日は統括官に言われたこと調査します。場合によっては、午後から今回の調査の総括として、問題点を指摘して、宿題を出したり、あるいは調査官が自ら反面調査(取引相手に行って調べること)をします。こうして、だいたい2日〜3日で税務調査は終わりです。

2週間後、呼出し有

通常は、調査の日から1〜2週間後に、今回の調査のまとめで話し合いたいので、税務署から連絡が入ります。通常は、会社では税理士に連絡し一緒に会社で出向きます。この場合、税理士に一任することも多くあります。

税務署では、担当統括官と調査官とで問題点について話し合います。税務署の問題指摘について、社長及び税理士が納得すれば、それについて修正申告をして納税すれば調査は終わります。

もし、納得できなければ、税務署が「更正決定」をして来ますが,税務署に「異議申立て」、それでもだめなら国税不服審判所に「審査請求」ができます。その後は裁判所で争うことになります。裁判で争う例は年に3000〜4000件あり、納税者の勝率は1/6程度です。

通常は中小企業では「修正申告」、大企業では「更正請求」が多いように思います。税務署では「更正請求」を嫌う傾向にあります。通常は、納税者が自ら訂正する修正申告を進めてきます。理由は、資料をまとめる時間がかかるからだと言います。大企業では、更正請求が多いのですが、会社にすれば社内的には説明しやすいからで、更正請求されても裁判にはほとんどなりません。

だた、社長としては、税務署側での問題指摘については、即答せず、会社に問題を持ち帰り税理士と相談した方が無難です。

税務署の見解、税理士の見解を聞き、社長として安易に妥協せず納得できる税務申告をしましょう!

 
  • ポイント
  • 修正申告or更正決定
  • 中小企業は修正申告が多い
  • 社長が妥協せず、納得して申告する

交渉の2大ポイント

税務計算の構造を理解するか、しないかで税額が変わります。社長として知らなければならない、最低限のポイントを説明します。

1 指摘の2つのタイプ「永久差異」と「期ズレ」

税務署の指摘する問題事項が「期ズレ(期間差異)」か「永久差異」により会社に残るお金が変わってきます。まず、2つの意味を正しく理解しましょう。

税務署の指摘には2つのタイプがあります。

期ズレと言うのは、例えば売上の250万円計上漏れと言うのは、その期の売上計上漏れ250万円に対して税金がかかってきますが、翌年度は「認容」と行って売上250万円が減額できます。つまり、2期通してみると税額は変わりません(延滞税が別です)。

これに対し、永久差異と言うのかは、交際費の否認と言うように、今期に交際費の損金不参入額が500万円あれば、これに対して約250万円の税金がかかってきますが、この税金は翌年度になっても戻ってきません。つまり2期通して見ての、はやり交際費の250万円には税金がかかってきています。

簡単に言えば、「期ズレ」の指摘は翌年には税金が戻り、「永久差異」の永久に税金が戻らないと言うことになります。

  • ポイント
  • 期ズレ…翌期に税金が戻る
  • 永久差異…永久に税金が戻らない

2 指摘の期間を知る!

税務署の指摘では、その指摘が何年間の税務計算に影響するかを忘れてはなりません。

税務署の指摘は、通常、遡って「5年間の修正」「3年間の修正」「1年間の修正」の3つのタイプがあります。ただ、実際には、よほど、悪質でない限り、3年間の修正が多いのが実務です。

ここは、税務署との交渉の仕方次第で「3年間の修正」が「2年」なったり「1年」になったりします。

  • ポイント
  • 指摘の期間→5年間、3年間、1年間
  • 5年は長すぎる。通常は1〜3年

2 ベストは「不問」、ベターは「指導」

税務署の指摘で「指導」と言うのは、税務調査の翌年度から「税務署」の指導に従うというモノで、調査期間において追加税金は出てきません。

また、「不問」と言うのは、多少、両者に見解の相違があっても税務署では、修正しなくとも良いというモノです。

ですから、会社としては、税務調査の2つのタイプと指摘期間の両方を頭に入れながら、最終的には修正税額が少なくなるように、「不問」や「指導」にとどまるよう、税理士と相談しながら自社の税務処理の妥当性を主張してきます。

  • ポイント
  • 「指導」はベター、「不問」はベスト
  • 税額シミュレーションを忘れない
  • 税理士の意見を聞く
  • 社長が納得して申告する